日比生高編集部員 × 高橋まつり ~WonderNotes Inspire~刺激人
高橋:編集の仕事って、会社に入ってからすぐに配属されるものなんですか?
日比生:4月に入社して、はじめの2ヶ月間が人事部の研修があります。それで6月から配属されます。
高橋:本人の意思は尊重されるものなんですか?
日比生:そこは僕にもわからないですね(笑)。もちろん、考えてくれてるはずですが。
高橋:周りから羨ましがられることは無いですか?
日比生:もちろんいますよ。僕の同期にも「ヤングジャンプ志望です」って言ってた奴がいましたけど、違う部署に配属されて「僕の分まで頑張ってくれよ」ってなりました。イイ話ですけど。
高橋:それ、イイ話なんですか?(笑)
日比生:はい(笑)。イイ話はいらないですか?
高橋:いえいえ。日比生さんは、どうして漫画の編集に携わろうと思ったんですか?
日比生:僕が漫画編集を志望していたのは本当に好きだからです。物語として、一番多くの人に届くメディアだと思いますし、それで「漫画がやりたいです」って集英社を受けていて、配属は人事が決めることなのでどうなるかはわからなかったんですけど、この仕事ができていることは、とっても運が良かったなと思います。
高橋:学生時代の経験が役立つことはありますか?
日比生:学生の時は国際交流サークルみたいなものに顔を出していたんですね。そこで、片言の英語で、なんとか相手のコミュニケーションを取るってことが当たり前になっていたんで、今仕事で初対面の人に会うことが多いですけど、学生時代の経験が活きているかな?とは思いますね。
高橋:日比生さんはいつ頃から集英社に入りたいと思うようになったんですか?
日比生:僕は就活を始めてからなんで、3年生の夏からですね。
高橋:その時は『ヤングジャンプ』は読まれていたんですか?
日比生:まあ、パラパラと(笑)。他のメジャーどころも読んでいて、それで「あ、そういえば漫画好きだな」って思い始めました。僕は3年の夏までは、就職についてそこまで意識していなかったんですけど、僕の大学の1年先輩が集英社にいたので、その方の話を聞いていて「出版、楽しそうだな」って思ったのが大きかったですね。
高橋:私の編集者のイメージは、栄養ドリンク飲みながら夜中まで会社にいて「早く原稿送ってください」みたいな世界だと思ってるんですけど、実際に大変だったことはありますか?
日比生:そうですね、大変だったことはいろいろあるんですが、今おっしゃった栄養ドリンク飲みながら夜中まで先生の原稿を待つってこともありますよ。
高橋:私自身も出版の仕事に就きたいと思ってるんですが、どんな学生が向いていると思いますか?
日比生:僕が言うと偉そうな感じですけど(笑)。多分これはみんな言うと思うんですけど、いろんなことに興味を持てて、いろんな所にアンテナを張って情報を収集して、それを自分なりに分析できる人っていうのが求められているんじゃないかと思いますね。僕はまだそんなに出来てないのですが(笑)。
高橋:漫画を読みまくるっていうよりは?
日比生:はい、それだけじゃ駄目なんですよね、きっと。「こんなモノが流行っているから、こんな漫画はどうでしょう?」っていう作り方もありますから。特に新連載の時はいっぱい相談すると思いますよ。
高橋:じゃあ、その漫画の「人気が出るか?」「長く続くか?」っていうのは編集者にかかってるんですね。
日比生:(そういう)部分も多少あるかと思います。
高橋:なるほど。